経常収支と豪ドル

今年の金需要はインドや中国の増加で拡大見通し

世界13力国に上場している金ETFの現物保有高は17日に1,525.23トンとなり、前週末比3.34トン減少した。米国で1.52トン、英ETFSで1.32トン、英GBSで0.01トン、南アで0.49トン減少した。景気回復期待を背景としたポートフォリオの組み替えなどで売られた。年明け以降、ETFの現物保有高は減少傾向にあるが、2010年第4四半期末のSPDRゴールドの保有について、ソロス・ファンドが前期末比2万5,000株増の472万1,000株、債券運用大手PIMCOが同69万6,000株増の221万8,000株となったことがわかった。

経常収支と豪ドル

豪州の経済収支は赤字であり、年々悪化の傾向にある。データは四半期ごとに発表される。次のグラフ(図表2-1-12)はその様子であり、2005年第2四半期の赤字は126億4,000万豪ドルであった。この経常収支の悪化と為替レート(例えば、AUD/USD)との相関は低い。ただ、経常収支の悪化のニュースに対しては、確実にAUD/USDは下落して豪ドルが売られる。例えば、2004年第4四半期の経常収支が、過去最悪の△151億7,000万豪ドルと発表された2005年3月1日から2日にかけて、2%も売られた。

 

2000年代に大量に定年が見込まれる公務員の年金をカバーするための、Future Funds (将来ファンド)の創設が記載されていた。総額450億豪ドルを超えるもので、法案化は2006年になされる予定である。当初は160 億豪ドルの予定で、さ_らに政府保有の電話会社Telstra株の残り51.8%を売却するか、あるいは市場動向によっては、ファンドに直接引き渡すことを検討している。

 

この将来ファンドは、2020年までは運用期間となっており、引出しはない。 2020年までに1,400 it豪ドルの規模を目指す。このファンドのポートフォリオに、どの程度の外貨建て資産が許されるのかは未定であるが、今後の動向が注目される。

 

 

 

金ETFを最も多く保有しているのはポールソン・ファンドで同変わらずの3,150万株(全体の7.5%)となっている。一方,米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると,2月8日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは16万7,093枚(前週15万1,194枚)に拡大した。インフレや中東情勢に対する懸念を背景にファンド筋の買い意欲が高まるようなら目先の支援要因になろう。ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のゴールド・ディマンド・トレンズによると,2010年の世界の金需要は前年比9%増の3,812.2トンとなった。宝飾需要が同17%増の2,059.6トンとなった。国別ではインドが69%増の745.7トンが目立った。また公的部門が21年ぶりに買い越しに転じた。2011年の金需要はインドや中国の買い付け増加で拡大が見込まれている。財政問題やインフレ懸念で投資需要の行方が注目されるが,今後の下落場面では新興国の実需筋の買いがどの水準で入るかが焦点になりそうだ。